Q&A

鍼は痛くないですか?

 ハリ」と聞いて「痛そう」「こわそう」と思われる方は、まだまだ多くいらっしゃると思います。皆さん「針」で指を突いた、あるいは病院で刺された注射の経験が頭に浮ぶからですよね。でも「ハリは痛くない」のです。

まずはハードウェアの面から。一般的な裁縫に用いる「針」は、その直径が普通細い絹針で 0.51mm、木綿針では0.71mm、先端に向かって直線的に尖った形をしています。一方注射針は「竹ヤリ」の様に先端が斜めにカットされ、その断面はナイフのように皮膚を切り裂いて入っていきます。

それに対して現代の鍼治療に用いられている「ハリ」の太さは細い物では0.14mm、普通よく用いる物でも0.2mm前後と、頭髪ほどの直径で、先の裁縫針の1/2〜1/3程度、普通に使われる注射針に比べると、その管のなかに入るほどの細さなのです。またその先端は「松葉型」といわれる形状で、顕微鏡でみると松の葉の先のようににゆるやかな曲線を画いて先端に達しています。このやさしい先端形状が皮膚組織をかき分けるようにして入るため、鍼治療は他の二者のようには痛くはないのです。(拙著コラム「知っておきたい漢方医学」より抜粋)

 hari.gif鍼治療用ハリの先端部の形

  

 

 

 

 

 

 

 

ハリのソフトウェアについて。

 これは日中で技法が異なるところです。本家の中国では、今でも「撚鍼術」といわれる伝統的な手技が継承され、術者は手に持った鍼をすばやく患者のツボに直接に刺し入れます。ここでは経験と巧みな技術が無痛刺入を可能にします。

さて日本では、江戸時代に一人の不器用な、しかし熱心に鍼の技術(方技)を志す杉山和一という盲目の若者がおりました。しかしあまりに不器用なため、彼が打つ鍼は痛くて、とうとう破門をいいわたされてしまいました。この屈辱に和一は江ノ島の弁財天に詣で断食祈願すること21日間。その満願の夜、木の葉に巻かれた一本の松葉の啓示を受け、これをヒントに筒に鍼を入れて、まず筒をツボに押し当てておき、その後に鍼の頭をトントン軽く叩いて刺し入れる方法を考え出したのです。これが日本独自の刺鍼法「管鍼術」で、これにより誰でも簡単に無痛刺入が可能となたのです。ね、痛くなさそうでしょ。(拙著コラム「知っておきたい漢方医学」より抜粋)

鍼って清潔で安全なのですか?

 鍼はどうも不潔そう、感染症を考えると怖くて、という方もまだまだ多くいらっしゃいますが、日本における現在の鍼灸治療院では、法律により高圧滅菌器等の消毒殺菌設備の設置が義務付けられています。さらに最近の鍼灸院の多くはディスポーザブル鍼(使い捨て鍼)を使用して、安全面・衛生面に万全を期しています。又施術者は施術前に薬用逆性石鹸を使って

手指を洗浄し、かつ消毒用エタノール(又は消毒用イソプロピルアルコール)を用いて消毒、施術面も広範囲に同薬にて清拭して施術にあたりますので安心して治療を受けていただけます。もう一つ付け加えさせていただくと施術中はマスクを着用して唾液の飛沫を防止して治療にあたります。
 

お灸は熱くて痕が残る為いやなのですが

 「お灸」にも、いろいろな方法があります。

「こらしめる」との意味で「お灸をすえる」などと用いられるように飛び上がるほど熱くてつらい、そして銭湯でみた背中に並んだヤケドの痕、それがお灸と思っておられる方は多いでしょう。確かに、そのような灸法も現存はしますが、それはごく限られたもの。今、多くの鍼灸師が行うお灸、また薬局薬店で手軽に手に入る温灸は、温熱も過剰でなく、痕もまず残らないものです。

まず粗い艾を用いるお灸には「箱灸」という方法があります。金網を張った小さなお弁当箱のような箱に火のついた艾を入れて、お腹や背中・腰に乗せて数分もすると、まるで天上からふりそそぐような心地よい熱感が、夏はクーラーで、冬は寒気で冷えたカラダを癒してくれます。

中ぐらいの粗さの艾を用いるお灸には「灸頭鍼(きゅうとうしん)」という方法があります。これは鍼灸師の腕のみせどころで、つらい所に打った鍼の頭に艾を丸めてつけると、まるでタンポポの穂のようです。その艾に線香で火をつけると、これまた心地よい熱感が降りそそぎ、打った鍼の効果を倍増してくれる極上の治療法です。

黄金色に成るまで精製された艾は「点灸用」です。お米のそのまた半分程の小さな円錐形にひねった艾をツボに乗せ、お線香で火をつけます。燃焼が肌に届くか届かないかのその瞬間に、押さえて火を消す操作を連続する方法は、えもいわれぬ温熱刺激でカラダを元気づけてくれます。

その他、薬局薬店で売っている「温灸製品」は、始めての人でも簡単にお灸の心地よさを得ることができるように工夫して作られており、みて、嗅いで、感じて、一日の疲れを癒し、明日の元気をつけてくれる優れ物です。

皆さんにも心地よいお灸を知っていただき、「足の三里にも灸をすえた、さあ旅に出よう」と奥の細道への旅を始めた松尾芭蝉のごとく、元気で毎日を過していただきたいものです。(拙著コラム「知っておきたい漢方医学」より抜粋)

健康保険は使えますか?

 将来的には導入を検討しておりますが現在当治療所におきましては健康保険の取り扱いはいたしておりません。

一般論としての健康保険の利用については以下の通りです

● 1神経痛 2リウマチ 3頚腕症候群 4五十肩 5腰痛症 6頚椎捻挫後遺症
以上の6症状について次の手続きを経ることで可能です。

●手続きの方法
はり・きゅう治療の健康保険取扱い手順
● 1.上記の病気で保険治療を希望する人は鍼灸院に保険証を提示し、同意書用紙をご請求下さい。
● 2.上記の病気で直前に治療を受けていた病院へ行き、同意書用紙に記入、押印していただいてください。
● 3.同意書を頂いたら、直ちに保険証と印鑑を持って鍼灸院へご来院下さい。

●同意書とは・・・
医師が診断した結果、保険で「はりきゅうの施術」を受けられることを認めた書類です。同意書用紙は鍼灸治療院に備え付けのものをご使用下さい。

◆◆◆注意事項◆◆◆

※保険による治療期間
● 1.同意書の有効期間は3ヶ月です。
● 2.3ヶ月を越えて、はりきゅうの保険治療を希望する場合は、もう一度、最初に同意書を頂いた医師に確認をとれば、更に3ヶ月有効となります。またその後は3ヶ月ごとに医師に確認を取れば症状が改善するまで、はりきゅうの治療を続けることができます。
● 3.治療回数の制限はありません。治療を受けている、鍼灸師の指示にしたがって下さい。

※併用治療は
● 1.鍼灸院での保険治療を受けている期間中は、同じ病気で病院、医院の治療や投薬は受けることができません。

※手続きは
● 1.保険申請はすべて鍼灸院で行います。
● 2.保険証と印鑑を必ずお持ち下さい。
● 3.なお、委任できない保険者については本人請求となります。